日本では、1939年(昭和14年)年5月に、NHKが初のテレビ公開実験を実施しました。その後、戦争による中断を余儀なくされましたが、戦後の1948年(昭和23年)に再び公開実験を行い、1953年(昭和28年)2月1日に本放送が開始しました。
1953年にNHKの本放送が始まったときの最初のテレビ番組は、開局記念特番として流された、菊五郎劇団による舞台劇『道行初音旅』でした。これは、歌舞伎の演目のひとつで、源平合戦後の源義経の都落ちをきっかけに、実は生き延びていた平家の武将たちとそれに巻き込まれた者たちの悲劇を描いています。
同年8月28日には、民放の日本テレビ放送網も本放送を開始し、この日には日本で初めてとなるテレビCM(精工舎提供)が流されました。
なお、日本テレビはNHKよりも早く開局を予定していましたが、機材の納入が間に合わずNHKに先を越されてしまいました。